今日も生きてる

血ヘド吐き 太いためいき モテない系・・!


mixiにガーーーッと勢いで書いた文章が時を経て発酵してくると、案外いとしく思えてくるので、こちらにもちょっと修正してアーカイブしておくよ日記。2007年2月6日の日記より。 我ながらすごいテンション・・これはひどい・・これはモテない・・。


わー久々にものすごく長くなった。しかも書かなくていいことまで洗いざらい因果をご披露なの注意。


各所で話題になっている連載『くすぶれ!モテナイ系』
http://www.bookman.co.jp/rensai/motenai.html
ついに読みましたよ!週末で一気読みしましたよ!
もう瀕死ね・・心が痛みすぎて瀕死ね。血まみれになりながら、肩を震わせて絶え絶えの息をしながら、しかし親指をあげてゆうね、「能町みね子さんグッジョブ!」と。よくここまで荒いざらい現実を語ってくれました。成仏は出来ないけど、共感という供養はしてもらったよ、みたいな?


第3回の「モテナイ系は天然ツッコミ」とかすっごい分かる!「笑いにはうるさい」とか!!

これすごい切ないエピソードがあってさー、
ある日弟がすごい面白いことをナイスタイミングで言ったときに私、
「今の超おもしろい!○くんが他人の男だったら惚れてたわー」と言って、
私の「歴代好きな人の面白かったギャグ」の話になって、
「びっくりする程面白いことを言われると、そのびっくりした気持ちがそのままトキメキになる」って話になって、
「だってつき合いたいとか思うのって一緒にいて楽しいっていう気持ちがあるわけでしょう」っ言ったら、
弟に「うーん、別に好きになる女の子に面白さは求めてない」「Eちゃんは面白いから、そこがいいって人もいるとは思うけど・・そういう需要は友達でよくない?」って言われて白目むいて失神しそうになりました。


第4回と第5回の妄想男子と妄想じゃない男子についてもそうです。心に、心の一番やわらかいひだに刺さりすぎる・・!

「線の細めな文系男子」。
 自分がモテない系だという自覚が少しでもある場合、このタイプに反応する人は相当多いでしょう。最近さわがれがちなメガネも完全にここに入ってきます。
 性格も穏やかでどちらかというとオクテなタイプ。さりげなくオシャレで、読書・映画・音楽など、文系の趣味は必須です。モテない系女子をそのまま映した男子版といった感じ。
線細文系タイプは決して現実に少ないわけではないので、ラッキーなことに、趣味の一致などから発展してうまくつきあえることも多々あります。うらやましいものです。
しかし、嘆かわしいことに、このタイプも基本的にはモテ系女子が好きなのだ。「文系男子ならモテない系女子が好きに違いない!」というのは、モテない系女子の恋愛における大きな罠なのである。ここが恐ろしい。


ああああ、マーケティングの相違というこの罠!この人の言う「モテない系」の定義がごとく、けして彼氏やデートというものにまったく縁がなかったわけではない、だけど私は自らが「こいつぁチョー好きだ!」と思うような人と両思いになれた事がないです(きっぱり)*1。大体こちらが好きになるような人は、私を「話の分かる友達」として重宝して下さるが、需要と供給のマーケットが合わない。


どっちかっていうとルサンチマンとか神経質さとか全然ない、自分とは真逆の人から興味を持たれがちだ。それでデートとかするのだけど・・やっぱり趣味に共通項とかないと、私はなんにも話すことがなくて、それはそれでうまくいかない。
例え「自分の事を好いてくれる」という有難さでうれしくなっても、近づけば近づく程人種が違いすぎることにお互い限界を感じる末路に・・。


ついこの間も友人がお膳立てした中でなかなかハンサムな男子と二人きりで話す機会があったのですが、「ああ、そう」「へえ」という返事しか出来ない話題ばかりが続き、「たすけて・・」と思った。あと「本はあまり読まない」と言われて心の中にカムチャッカ半島並の北風が吹いた。本読まないとかムリ・・。その後、男女2×2、友達の部屋で映画をみるというリア充*2きどりの状況だったんだけど、友達がつけたのは『Into the Blue』。「ワッ!」て叫んで人を驚かすだけのお化け屋敷みたいな、おそろしく内容がないアクション・スリラーで、それにキャイキャイしてる姿をみてまたドドーンと引きつつ、あまりに展開が読めるので寝落ちした・・寝落ちて。


昔つき合っていたお方との3回目くらいのデートで、なかばヤケになって、フランク族の三国分裂の話とかジャック=ルイ・ダヴィッドの『ナポレオンの戴冠』(絵です)とか話し出したことがあります。
またある時は「やばい!今日の心理学の授業ちょう面白い!ちょう興味深い!」と一人で興奮してて、全然その情熱が伝わらなくて、サラッと話題変えられて、あまつさえ「そんな事はいいからこっちへおいでよ」みたいな展開になってヘナヘナと脱力したり・・。


近年では、人に会うと落語の話は必ずしてしまうし(日本人以外の人にも、「『徒弟制度』=apprenticeship」とかいってついイチから説明し始めてしまう!すごい無理ある!)、直近では私の中で激アツだった映画『Vフォー・ヴェンデッタ』の話題でたぶんかなりの男子を引かせた。
「各場面によって血のりで生々しく見せる人間の死と、CGで嘘っぽく見せる人間の死があるのは、監督が意図的に使い分けて対比させてると思うんだよね。それは特に最後のVの戦闘シーンのくだりが顕著だと思う。それがまたこの映画の主題である『敵味方に別れても我々は結局同じ人間である事』と『理想のための暴力は重みが違うのか』っていう事の問題提起ともつながってると思う・・」
とかいって!!黙れそこのボンヤリこけし顔!もっとスウィーツの話とかしなさい!


こんなウンチクについて来てくれない方が普通じゃん!でも文系男子だとついて来てくれる人がいるんだこれが!更に上を行かれたりしてポワポワするんだけど、そういう人はわたくしの方にはトーンと来ないんだァーー!友達なんだー!という地獄の堂々めぐり。例えて言えば、椎名林檎を好きな男子は、けして椎名林檎とつき合いたいわけじゃないんだよ・・(自分が椎名林檎とは言わないが人種の例えとしてね)。


筆者みね子さんの「自分の妄想完璧男子にすごく近い現実の男子を発見してしまった時、その人に彼女がいてよかったとさえおもった」ていうエピソードにも、ワ、ワカルーーーーッと共感を覚えました。


そう、度重なるハートブレイクに疲れ、ボーイミーツガールの化学反応実験学習が身に染みた私は、いつしか、「素敵かもしんまい」と思った人に彼女や奥さんがいると、「ああ、これでガツガツしないで面倒くさい事にならないですむ。」とホッとするようになりました。今はお相手のいない人でも、「この人には好きな人がいる説」ってとりあえず思い込んでみたり・・面倒くさい事になって側にいられなくなるよりいいよね、それでも好意を伝えずにはいられないから、無邪気な信奉者を装ってでも周りにいたいのです・・。その卑屈さを自分でも憎みつつ、しかしどうしろとー!私にどうしろとーっ!そう心の中で叫びながら身をよじっているのです。


私だって相手に「大切な誰か」がいるのを知ってガビーンとならないわけじゃないけど、ガーンと一旦落ち込んでからホッとする。普通に幸せいっぱいで愛し愛されてる人をどうこうする気には、とてもなれないから、早い段階で希望を抱かなくてすむ、と思う。


今年の冬休みはもっぱら家族と過ごし、その間映画を16本観ました。こっそりやっているテキストサイトが長らく放置してあり、リンク切れや細かい修正もあったので十数時間かけて大々的に更新しました(こんな自意識は本当にどうでもいい人にとってはどうでもよさそうですが、ネタ系じゃないのに「テキストサイト」っていうのはちょっと恥ずかしい)。最近読み終わった本はガルシア・マルケスの『百年の孤独』、その前読み終わったのはいしいしんじの『ポーの話』と舞城王太郎の『熊の場所』です。他の主な趣味は落語鑑賞と日本舞踊と着物*3です。


・・こんなわたくしですが、「20代からの女の磨き方なんちゃら」とか恋愛教則本とかもブックカバーをしてこっそり読んでしまいます・・!
言っちゃった!言っちゃった!家族と家に来た女友達しか知らないことを!
一冊だけ、一冊だけですがViViを買っててファ、ファ、ファッションの研究のため熟読した事があります・・浜崎あゆみが表紙です。友達に「アメリカでお金を使わないで女子らしい格好をするにはどうすれば・・?」と聞いたら、「ViVi買っとけ!」って言われたので鵜呑みにしました。メイクデビューするのだって自意識が邪魔したくらいの子なのに。でも目覚めてからはスキンケアにすっごいお金と時間を使ったりもしてるの。高い美容品やエステに騙されて泣いたりもしてるの。ぜんぜんナチュラルに甘んじてるわけではない、むしろドロンドロンにあがいているの・・。本当は死ぬほど面倒くさいとも思いつつ。


あるお芝居に行くとき、寝坊したか何かで遅刻ぎりぎりで、すっぴんで物凄く適当な格好で電車乗ってたら*4「すわー!絶対知り合い!」と思う人がいて本当は声かけたくてチラチラ何度も見たんだけど、「相手が気付いてないなら今この状態で見られたくない・・」という気持ちのほうが強くなって緊急車両変更した自意識満載の私ですよ。


某美容本(←ブックカバー読書圏)によると藤原紀香はつねにフルスロットルできちんとした格好してお化粧をして完璧な格好で生活してるんだって。そういう生活の中で本とか読むのすごいな。紀香の趣味とかは詳しく分からないけど、松本幸四郎の奥さんとかそうなんだろうな。その上家事やら仕事やらしてるんだろうな。すごすぎるな。


かれこれ4年くらい「惹かれる人はチラホラいるのに常に面倒くさくなる事にビビっている」という、今自分がおかれている状況とかも省みつつ、「わたしと色恋沙汰」というものをどうにかしなければ、でもどうすればいいんだー、とモニョモニョ考えさせられた。ああもうこれ更に長くなってしまうんだけど、通ずるところがあるので、ずっと誰かに自慢したかった話を紹介。


高校の時にK先生という人がいて、見かけでいえばいわゆるアキバ系東京事変の亀田さんとサンボマスターの山口さんを足して二で割ってヨレヨレのスーツと変な柄のネクタイ着させたみたいな容貌でした。そして銀縁の分厚い理系メガネ。キテレツくんのベンゾウさんが太って数学教師になった25、6歳みたいなかんじ。しかも25、6歳の若さにはもちろん見えてない25、6歳だった。


でもこの人とは趣味が合って、漫画の話や音楽の話など何時間でも出来て、面白くて、非常にイイ奴で、もちろん見かけはあからさまにアレですが(アレをアレと思わなかったらお前偽善者だろ、というレベル)、普通にいい男であるなと思っていました。正直「この人は本当にかわいいな」位にも思っていました。


そんなK村先生に私が一番大きな影響を与えたのは「お芝居」というものを宣教した事でした。「この劇団が面白いよ」と勧めているうちに彼はどんどん素直にはまってくれました。こういうのはオタ子にとって一番うれしいよね!
そんな時、ある同じ公演を同じ日に偶然観に行くことがあり、会場で彼を発見しました。すると、何だか物凄く彼が、遠ーーー・・・い。ありえないくらいの距離をとり(3〜5m!)、えらく素っ気なくされました。その時は「ええ!何で!?何がどーしたの!?」とびっくりしました。すると後日、「私服を見られるの恥ずかしくて・・」と言われ、かわいすぎて鼻血が出るかと思いました。この自意識!わかるからこそ超いとしい。


数年前この人が結婚したと聞いて、「嫁はわかってるよ!うらやましいぞ!」ていうのと、「やっぱりネゲットなの?!そこ気になる!」って思った。


物凄く好きな人が出来ると、好きを持て余しすぎて、いっそその人と同性で、同じくらい両思いの友達になりたかった、と思う。同性愛じゃないですよ。欲目のない友達として大好きになり合えたらいいのにな、と思う。思いません?
私にとって恋愛はあくまで「楽しいというよりも困った状態」なので、もし叶うなら、神様から「この人だけ見てりゃいいんだよー、これが決まった伴侶だよー」っていう人を紹介してもらえたらいいのになと思う。もう自分の低すぎるときめき沸点、高すぎる悲しみ凝固点がうざったすぎる。成長しない初恋中学生な感受性が面倒くさすぎる。そんな苦労はこの先一人だけでいいのに。


無理があると分かりつつ、「重いよ!」「だからモテねーんだよ」とも分かりつつ、根本的には、「結婚したい!」「遺伝子残したい!」って思うくらいに好きな人じゃなかったら、それはいずれ別れるって思いながらもつき合う事に等しくない?そんなのって悲しくない?って思ってしまう。
ときめく人がいてもすぐリスクを見つけて「これ以上好きにならない」努力をしてしまうのよ。色々な虎と馬がカッポカッポ。かといって、放っといても向こうからワラワラやってくるわけではないから・・難しい。


つうか何この思春期さ加減。
びっくりするほど思春期。
この前なんてさー、人間関係でショックなことあって"Hey, Jude"をリピート再生で聞いてたよ。ジョーン!
中学男子か!

*1:一般的な意味で理想が「高い」という意味でなく、範囲が「狭い」っていう言い方が一番合ってる

*2:新語使ってみたかった

*3:着物趣味については第7回で酷評されている

*4:美人はきっと寝坊をしないんだと思う!