今日も生きてる

続・志ら乃さんの真打トライアルに関して


近況 - 今日も生きてるの続き。「なんか書く」予告どおり「感想記事読んだ感想」など、考えた事を書き留めておきます。先の日記で大感動していたのは、志らく師匠が当日の舞台上で志ら乃さんを前にして語ったという「『志ら乃』の命名話」を読んだからです。「『志ら乃』という名前は自分の好きな映画『シラノ・ド・ベルジュラック』に由来する」「こいつが一番いいと思ったから、大事に取っておいた『志ら乃』という名前をつけた」って....!そんなの聞いたら志ら乃さんも涙目になるわな!私だって海を隔てて泣いちゃうよー!もうこれだから志らく一門大好き!落語家師弟愛大好き!マジこういうセリフに出くわすたび落語家宇宙一かっこいい!と叫んじゃう。


最終的に志らく師匠の判断は、「真打にさせてもいいという気持ちはあるけど、いまはその時期じゃない」と、「条件付き真打内定」でした。志ら乃さんの1.話題性・集客力不足 2.トリネタ・大ネタ不足(特に立川流で大事にされてるネタへの挑戦)を指摘し、「来年200人〜300人規模の会場で毎月ネタ下ろし3席〜4席の落語会を開いて客を入れ、ネタには必ず、大ネタを入れること」というのが課題として出されました。「名前の由来」と、この志らく師匠の的確な言葉を聞けただけでも意義のある会だったと思います。うーん・・たしかに私もファンながら、志ら乃さんの集客力に関しては、他のキョーカイの人たちとかに比べて「実力のわりに人少ないよなー」と感じてました。


また、ここ数日でいろいろな方々のmixiコミュ書き込みや感想日記を見て思ったことは、お客さんの側からも、今回の企画・構成自体・志ら乃さんへの全般的な改善点などがいい意味で公に吹き出たことが、ご本人にとって一番必要だったことであり、今未熟な状態でこの会をやった大きな収穫だったかもしれません(えらそうですみません)。なんていうか、不満を書いてる人がいたとしても、皆さんけっこう誠実な書き方をしていて、また志ら乃さんもそういうのをちゃんと受け止められる人だと感じられるので、すごくいい演者と観客の関係が出来てる気がして、志ら乃さん愛されてるなあ、人徳あるなあと思った。正に志ら乃さんは万事素直なのが何よりの財産かもね。「褒められて伸びる子」じゃなくて「叩かれて伸びる子」、というか実際はへこんでたりするのだろうけど、「覚悟してます」っていう本気が伝わってくるので、こちらも素直に思った事を書きやすい。


志らく一門の人達はお客さんにベタベタしないので、そういう受け手との批評関係がはっきりしてて良い。ただそういうクールな所が、キョーカイの人達と比べた時に集客を妨げてる部分もあるかもしれないので、バランス難しい所ではある...。個人的にはそれが志らく一門らしいので、そのままで売れてほしいけど、うーんうまく言えないけど、いわゆる「打ち上げやって客と絡め」とかではなくて、一種サービス精神とか観客への配慮センスが足りてない部分はあると思う。談春師匠みたいに「そんなの関係ねぇー」と開き直って芸風まで昇華させちゃうのもアリなんだけど、談春師匠がもしTVで人気を得たとっかかりがなかったら、日の目を見てない時期がもっと長かったかもしれないし・・。その辺の立ち位置をどう選ぶかは志ら乃さんご本人次第なのですが..。


あと、私自身は、今までの立川流史を鑑みて、家元の立ち会いなしに昇進が決まる事はありえない、と思っていたので、今回結果が出るとは思っていませんでした。ただ、チラシや志ら乃さんのサイトにはそんな事情説明はもちろんされてないので、こと立川流の事情に詳しくないファンにとっては、最終決定が出ると期待された方もおり、今回の判定や企画構成を不満に思った方も少なからずいたみたいで気になりました。確かにそういう視点から見たら今回の企画は、『真打トライアル』という名目を結果的にとはいえ「煽りに使った」みたく捉えて、多少不愉快に感じる方がいてもおかしくない。当日明かされた志らく師匠の話によると、家元から「志らくにまかせる」という言葉がすでにあった状態だったらしいので、実際には決まってもおかしくなかったわけですが、たぶんずっと志らく一門を<点>じゃなくて<流れ>で見てるファンは、空気からなんとなく「今回一度では決まらないだろう」と思ってた人の方が多い気がします。それともう一つ、やっぱり真打トライアルにおいては、ネタリクエストはやらずに、構成の緩急がある『番組』をちゃんと組んだ方が、志ら乃さんもベストを尽くせるし、観客も集中出来るのじゃないかと思いました。


人力おとなり日記
いくっちの多忙な日常?!:立川志ら乃真打トライアルゥ〜 @ 新宿FACE


ちなみに後日更新された志ら乃さんのブログで、(たぶん課題大ネタのアイデア募集として)「立川志ら乃が演じるところを見てみたい、やらせてみたい演目は?コメントへどうぞ。」とご本人様より募集がかけられたら、コメント欄がいつになく大盛り上がりです。私も書いたけど皆も好きだなあ...!こういうのも愛があって良いね、愛。
冷やかし上等|立川志ら乃のブログ

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余談ですが会場だった新宿FACEは私にとって「プロレスの聖地」というより「新宿リキッドルーム」です。ロキノンジャパン聖書時代・中坊のとき盛んに行ったライブハウスでした..ON AIR WEST/EAST、日清パワーステーション、下北沢 CLUB Cueとかよく行ったわいなー。