黒門亭夜席
平成18年8月12日 於:落語協会二階
ーお番組ー
古今亭章五 『元犬』
三遊亭ぬう生 『権助魚』
柳家はん治 『禁酒番屋』
柳家〆治 『不動坊』
<お仲入り>
五街道雲助 『定吉殺し』
トリプルヘッダーサバイバルの二本目。
『定吉殺し』の前に客電が消される。といっても黒門亭なので、「照明」というんじゃなく、普通に部屋の電気をパチッ、パチッとお兄いさんが消しにくるのだからかわいらしい。もちろん微調整なんて効かないので落語ではまず珍しい真っ暗さ加減に会場は嫌がおうでも盛り上がる。
タイトル通り、クライマックスでは、定吉の後ろに回った長吉が、定吉の首に手ぬぐいをひっかけて徐々に引き寄せ、ぐいっと締め上げて殺す。口車に乗せられてる定吉は、途中まで殺されることに気付かない。そのあどけなさと、少しずつ引き上がって行く手ぬぐいの輪っかの緊迫感。うーんと唸っちゃう。雲助さんの悪い人、悪くて、酷い、怖いんだけども、黒光りする蒔絵のように、艶っぽい。
来週金曜の黒門亭は桂文生一門会。トリが文生さんで『もう半分』。この前の池袋で、文生さん初めて聞いて結構好きになっちゃったんで、来週も来るか黒門亭。