今日も生きてる

黒門亭昼席

平成18年8月12日 於:落語協会二階

ーお番組ー
柳家さん作 『饅頭こわい』
三遊亭窓輝 『壺算』
笑福亭たま 『ホスピタル』
金原亭馬の助 『位牌屋』
古今亭志ん輔 『明烏

トリプルヘッダーサバイバルの一本目。

ごめんなさい、全然噺と関係ないけど、ちょっぴり心躍る発見。先だって池袋上席夜で正雀さんが上がっていた時、今日志ん輔師匠が使っていたのと同じ、志ん輔師匠の手ぬぐいを使っていた。なんとなく、微笑ましい発見。


っと、ちょっと待って!!今志ん輔師匠の公式サイト初めて訪れてプロフィール見てびっくりしたんですけど、志ん輔師匠は『お母さんといっしょ』の「しんすけ」お兄さんだったんですか!ええええ!私1982年生まれだからクリーンヒットしてますよ!まったく自分の中で一致してませんでした。うわあ・・・。


志ん輔さんのマクラ、二ツ目になって初めて、寄席で自分の出番が終わった後にすぐ帰れた時の話。「慣れなくて一人じゃ怖いもんだから、同期の扇遊師匠と一緒に演芸場の外へ出て、そのたまらない開放感を味わいながら一杯やりに行こうとしたら丁度師匠が出て来て『オッ』と思わず固まり、向こうも『オッ』と固まる。お互い、『あ、もういいのか』と気付く間があった。それで『ちょっと一杯やってきます』『おう、飲み過ぎるなよ』なんて言われて、嬉しかったですね。」


明烏』、一夜明かす前の時次郎と一夜明けた後の時次郎の豹変ぶりがすごい。口では帰れと言って、布団の中では・・・の花魁に向かって「バカだな」という色っぽい声が、坊ちゃんは坊ちゃんでも裕次郎とかそういう昔の邦画のプレイボーイのようでした。色っぽい坊ちゃんに対して、結果的にワリを食った源兵衛と太助のカラっとした情けなさがなんとも微笑ましい。


ひとりアウェーな笑福亭たまさん。楽屋が居づらくて居づらくて仕様がないご様子。「なんや知らんけど楽屋ピリピリしとるんですわあ、今高座上がってホっとしてます。ずっとここに居たいくらいやわ」とのマクラで、噺の方でも「ウケとらな楽屋に帰られへん!」という切羽詰まった気迫が物凄く、内容もオモシロ怪談として中々の構成で良かったです。頑張ってほしいなと思いました。あと、上方の人が実際に見台と拍子木を使って噺するの初めて見て新鮮。新作でもカチッカチッカチカチカチッて拍子木打つんですね。