今日も生きてる

志らくのピン Part III〜シネマ落語編〜


平成18年8月3日 於:池袋・新文芸坐

立川らく次 『宮戸川
立川志らく 『居酒屋』
立川志らく 『寝床』
<お仲入り>
立川志らく 『山号寺号』
立川志らく シネマ落語『ライムライト』


<今日のらく次さん>
たぶん一門会でダメ出しされた後に師匠の前で成長した『宮戸川』を披露するのは初めて。いきいき前座ライブでかけてから、現在のベストな出来上がりを師匠に聞かせたかったんだろうなあ、きっと。一門会の時より良くなってるのは勿論のこと、前座ライブの時よりも堅さがとれてて更に良かったですよ。ただ、やっぱりお花ちゃんがまだかわいくないよねー。唯一叔父さんの前で猫をかぶってカマトトぶるお花ちゃんは可愛かった。


らく次さんならたとえ同じネタが連続5席かぶっても、何度<練習台>にぶち当たったってもいいです。全部「のみこんだ」。バッチ来いです。今「おじいちゃん落語家」がマイブームの私が抱いている一番壮大な夢はおじいちゃんになったらく次さんの『笠碁』を聞くことです。らく次さん、絶対イイおじいちゃん落語家になると思うのよ!なんかこう、痩せててさあ、馬生師匠みたいにちっちゃくなるんだよ・・・いい、絶対いい・・(妄想たけだけしすぎ!)。長生きして下さいね、私もがんばる。


<今回のシネマ落語>

  • 『山号寺号』の一八が老年になって、映画『ライムライト』の落ちぶれたコメディアン・カルヴェロのポジション。
  • 『寝床』の大家の義太夫を聞いて目がつぶれてしまい、お座敷に立てなくなった上に、大家の義太夫から逃げ出して住む所を追われた芸者が、『ライムライト』ヒロイン・バレエダンサーのテリーとなる。
  • 『居酒屋』で呑んだ暮れてた客は過去の一八という設定で、いい仲になった後の二人が入るのもこの居酒屋。
  • 実際には本編に出て来ないけど『山号寺号』の定吉=『寝床』の定吉が成長してバスター・キートンのポジションで一八に語られる。『猫久』の久六さんも話の上では出てくる。
  • 『ライムライト』のピアノ弾き・ネヴィルは、落語版ではヒロインの芸者に合わせて三味線のお師匠さん。
  • 『景清』をベースに、映画『街の灯』、そして最後は映画版の人情噺色を抑え、江戸前落語版の『たちきり』的な粋さがある素敵なオチでした。