今日も生きてる

六代目古今亭今輔師匠の真打昇進記念セットを拝受



左上から:公演チラシ→お手紙→記念扇子→手ぬぐい→口上書きのノシ↓口上書き

アップ

手ぬぐい*1柄がやたらに名人ぽくてさすが今輔大名跡*2


実家経由で、六代目古今亭今輔師匠の真打昇進記念セットを拝受いたしました。口上書きまで頂けるんですね!(当たり前なんだけど)紋とか入っててなんかすごいそれっぽくてウハーーーッ!口上書きってのは、今輔さんが所属する落語芸術協会の最高顧問桂米丸師や今輔さんの師匠・寿輔師が、「このたび古今亭錦之輔が六代目今輔を襲名して真打になることになり...」などという、いわゆるご挨拶・祝辞的な文章が書いてある物です。基本的に噺家さんの手ぬぐいは普段使いする方なんですが、これはあまりに眩しくて勿体ない気がするのでノシに入れて保存するつもり..*3


落語を好きになってまだ2年半ほどと新参の私ですから、二ツ目以前より好感を持っている方が真打に、また大きな名前を襲名するという経験は今輔さんが初めてのことでした(大興奮日記:古今亭錦之輔、六代目古今亭今輔を襲名して真打昇進 - 今日も生きてる)。ご周知のように私は今アメリカに住んでいるため、夏休みやその他連休中しか落語通いが出来ない状態なので、残念ながら肝心の披露興行に参加出来ませんでしたが、去年の秋、姉の披露宴の為激短帰国した際、ある方を通じてお祝いとお手紙だけお渡しして頂きました。成績不振(←自業自得)と卒論準備のため、今輔さんの噺家人生最初で最後のお披露目に行けなかったのが大変悔やまれますが、こういう形で昇進記念の一端に触れられて落語ファン冥利です。


好きな落語家さんの為に出来ることの中ではやっぱり「観に行く」ことが一番大事だと思う。やたらと噺家本人にちょっかい出したり、通っぽくなったりするのは、本人同士が楽しい範囲で出来ればいいけど、なんていうかそこでヘンに独りよがりの満足感を覚えるのは健全じゃないと思うのね。新しいファンへの扉閉じちゃうし。でも、落語ファンならではの行為を味わう参加形態も、やっぱこの芸能を選んで見てる楽しさの一つだから、「こんなマニアな俺は人より偉い」みたいな勘違いを戒めた上で、ドップリこの世界の風習につかるのもいいもんです。ちょっと前までまったく何も知らなかった私がここまでハマっちゃった位ですから、落語が予備知識必須の芸能だとはまったく思わないけど、染まるとより深い深い味わいが待っているのです...。ほら、こわくない....おいで...おいで...。

*1:東京落語界では前座(3-5年)→二ツ目(8-10年)→真打という三段階の階級制度があり、二ツ目からオリジナル手ぬぐいと扇子を作ります。自分の名前が入った白い扇子とこの手ぬぐいは、お世話になった人やファンへのプレゼントになったり、物販で売るグッズになったり、それを貰った他の噺家や自分が演ずる時使ったりします

*2:大名跡というのは噺家が継ぐ名前の中でも、特に過去大きな人物が名乗った伝統ある名前という意味です。先代古今亭今輔は戦後のTVやラジオで一世を風靡、地位的にも落語芸術協会会長をつとめるなど、昭和の落語界を引っ張った大物です

*3:らく里・らく次・志らべさんが二ツ目昇進したときの手ぬぐいは我慢出来なくて使ってるけど一応ノシもとっといてる