今日も生きてる

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まだ終わってないけど卒論のこと


落語についての卒論を夏休み中から本格的に書き始めてました。どうなることやらと思ってたけど、ひとまず第一稿を書き終えて教授に見せたら、「このまま色々直したり発展させたりしてくれれば良いですよ」とあっさり言われたので、一安心です。

(夏休み中の戦場図。論文とかテスト前とか大仕事する時は机や床にどんどん資料を積んで行って、散らかして、後で一気に片付けてスッとするのが趣味です)


そもそも恋愛的に好きな落語に対して研究目線で小難しい事考えるのはけして楽しい作業ではない、とも思うのですが、まあどうせ何かトピックを選んで、すごく色々調べて頭のリソースを使うなら、好きな物にしようかという感じです。個人的に論文とか書く時は社会学系統の視点が一番しっくり来るし、読者がアジアのことを学問的に研究しているアメリカ人教授だし、このセリフがどうの、マクラがどうのとかいう事を説明するより、落語と日本社会がどう相互に影響しあってきたかという話が専攻に合うのでそういうのを書いています。
なので、ここへきて、本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に本当に、

落語の国からのぞいてみれば (講談社現代新書)

落語の国からのぞいてみれば (講談社現代新書)

この本が今年発売されていて良かったです。研究課題的にスーパーお役立ちどストライク名著でした!落語ファンじゃない人も人生観とかですごくフムフムなるほどーって思える事がたくさん書いてあるので読むといいよー!あとこの本を私の論旨と関連させるにあたって、いずみさんのレビューが大変参考になりました。ありがとうございます。
Rakugo: Performing Comedy and Cultural Heritage in Contemporary Tokyo

Rakugo: Performing Comedy and Cultural Heritage in Contemporary Tokyo

堀井さんの本と、これまた今年発売のBrauさんの本が無かったら、この結論はなかったと思う、っていう位、自分がぼにゃりとしか思っていなかった事をちゃんと形にしてくれた本でした。堀井さんとBrauさんに超長腸感謝します。特に、近現代の社会と落語、という話をしてくれてるまとまった資料はこの他にはないので(知らなかったらスンマセン教えて)貴重です。


ちなみに米英Amazonのデータと図書館データを調べまくりましたが英語で書かれた落語を主題にした本を探すと、ナント英文かつ流通している落語の本はまだ世界でたったの2冊!歌舞伎の事とか書いてる本は死ぬ程あるのに完全に英語上の日本史から抹消されています。歌舞伎に親しみある日本人より(録音・映像含む)落語に親しみある日本人を江戸から現代まで通算したら圧勝で落語なのにー。Brauさんが今年上記の本を出すまでは1990年の森岡さんと佐々木さんが書いた本1冊だけでした。

Rakugo: The Popular Narrative Art of Japan (Harvard East Asian Monographs)

Rakugo: The Popular Narrative Art of Japan (Harvard East Asian Monographs)

この1冊だけでも、落語に関してこれだけ多角的に概説した本は和書にもないんじゃないかってくらい名著です。これ以上落語について説明文で説明する事ないのではってくらいの情報量、ほとんどの要素が網羅されてます。むしろこれを逆に和訳して欲しいくらいです。....ああ、でもちなみに、私はもう学校行くのとかウンザリなので、ここで大志に燃える青年研究者とか想像して期待しないで下さいね。わたしは一刻も早く学位を取得し普通の落語ファン*1としてミーハー落語通いを謳歌したいんですから。夢は落語通いする有閑マダムですから。まあでももしかしたらアレがアレする事もあるかもしれないけどサ...「人生なりゆき」だからネ*2


他にも山本進『図説:落語の歴史』『落語ハンドブック改訂版』、芸能史研究会『日本の古典芸能9 寄席』、暉峻康隆『落語の年輪』、興津要『日本文学と落語』などを、昔の話パートの資料として使いました。特に山本さんの『図説』はもうなんか舐めるように頬擦りするように読んでます。端的に、でも詳しい資料が欲しい!という学生にとっては最高の資料集です。

あと、これは落語と差別用語の問題の資料としても使ったんですけど、それ以前に「視覚障害者と落語」っていう私の知らなかった世界を教えて下さって、かつ、いち落語ファンとしても色んな事が目から鱗だったこの本も紹介しておきたいです。
福耳落語

福耳落語

三宮さんが体験なさった事を私も色々したい!と思わせられたり、三宮さんの感性に新しい世界を見たり(健常者って何かね?って思っちゃうくらいすごく豊かな世界を見てらっしゃるのです!)、とても楽しい本です。もうそういう事業をしてるのか分からないですけど、落語家さん達はここで書かれているような「落語の世界:触って体験ツアー」を一般的にも開催したら良いのでは?と思いました。私も色々触りたい...!


現代の事に関しては、当然ネット記事にもお世話になってますが膨大すぎるので列挙は割愛します。ただいくっちさんの落語ニュースクリップにはスペシャルサンクス!!!です。こんなに大変なことをいつもいつも有り難うございます。そして、第一稿書いた数日後に内容的にかぶる所のあった落語ブームは「砂上の楼閣」?を読んで触発され、そのまま梅さんとメールで交流させて頂き、たくさんのアイデアを思いつき、整理することが出来ました*3。それと、ちょっとまだその方と話した内容を使うどうか分からないし、許可とってないのでお名前は伏せますが、某演芸研究家の方も、その人が書かれた記事に疑問があってメールした所、どこの誰とも知れない私とがっぷり四つ構えで真摯に議論を重ねて長文応答して下さって感謝しています。


日記を書き出した当初は近況報告*4を書くつもりだったのに、卒論の謝辞兼資料紹介になりました。まだ一応終わってないっつの!え...?肝心の本文をここで発表するかですって?だって英語なんだもん..!訳すの大変だし!あともしインタビュー系の情報を使うとしたらちゃんと許可取り直さないといけなくなるし..。
※参考までに今持っている落語資料を別記事にまとめておきました
http://d.hatena.ne.jp/stilllife/20080918/1221738260

*1:「普通の女の子に戻ります」ニュアンス

*2:C.立川談志

*3:http://d.hatena.ne.jp/baikun_an/20080913/1221261058私が長々と書いたことの一部を梅さんが美しい文章でまとめ引用して下さってうれしかったです。元の文あんなにクドクド長かったのに如何に無駄が多かったのかと!笑

*4:ちょっとびっくりするくらい大手の所から「そちらのブログをうちで紹介していいですか」だなんてお声をかけて頂いたのでビビって過去ログの書き間違ってる箇所などを修正する為、久々ログインし、ついでに近況報告しようと思った