今日も生きてる

横濱の落語会

於:綱島駅横浜市港北区樽町地域ケアプラザ

〜お番組〜
立川らく次二ツ目昇進口上 立川志らら、立川らく八(司会)、立川らく次、立川志隆
立川志らら『千両みかん』
立川志隆 『野ざらし』
<お仲入り>
立川らく八『権助魚』
立川らく次『持参金』


平均年齢60歳くらいの地元の方々に囲まれ、町田倉庫以上の真夏の完全アウェー試合。別に悪いことをしているわけじゃないのに、正々堂々と「観賞しにいった」というより「潜入した」ような感覚で、思わずコソコソ目立たぬようにしてしまう。冷たい麦茶かあたたかいコーヒーの飲み物つきだったんだけど、それもらいにいったら、スタッフらしきおばちゃん達に「あ〜ら〜!こーんなに若い子が来てくれたのね!」と、大げさにきゃーきゃー言われたもんね、実際・・。


本編、何がおかしかったって口上が一番おかしかった。ここでやるのか、という感じだけど、貴重といえば貴重なものを見たね・・。志ららさん、らく八さん、志隆さんがらく次さんを囲む形で並んで、昇進お祝い口上をしたのはいいけど、進行はグダグダ(打ち合わせナシで司会はらく八さんだなんて推して知るべし!)、辛口志ららさんの褒めてんだかケナしてんだかという私生活暴露情報満載の口上内容も真っ黒で、こんな所で一人爆笑してはいけないと、体を二つ折りにしてこみ上げる引き笑いに堪えました。ここは不動院じゃないよ〜。自分でも散々なことを言っといて、さすがの志らら兄さんでさえ「らく次もかわいそうですよ、二ツ目昇進して初めてやってもらった口上がこれですよ!」とやり終わってツッコミする程。


くじ引きで決めたわりに、ちゃんと志隆さんが中トリ、らく次さんが大トリになり中々いい案配。志隆さんの落語は初めて聞きましたが、達者で聴きやすくて、おおーーっと思った。あとらく八さんが結構変わっててびっくり。こちらも、おおーー巧くなってるといういい方の驚き。あとらく次さんと志ららさんがしきりに「ちり紙に包んだ小銭でもいいのでご祝儀を!」とアッピールしてたら、らく次さんの口演後、ほんとにご祝儀が乱れ飛んで、人間賽銭箱みたいなことになってた。おばあちゃん達素直だなー。四人並んで口上やるためだけに高座*1が異常に横長になってしまい、しかも長机か何かを二卓つなげただけの状態なので、落語の演者が座る真ん中が一番強度弱くて、下手打つと「モーセの十戒」状態で二つに割れる可能性アリだとか、地域落語会は、こういう何が起こるかわかんない異次元感覚がおもしろいよね。
そんなこんなで口上とかは波乱だったけど、落語本編に入ってからは、まあ地域寄席の昼席としてちょうどいいような、まったりとした平和な雰囲気の午後でありました。
夜の日本橋亭まで時間が若干余ったので、行きはバスで来た道を徒歩で帰ったり、まったく土地勘のない駅周辺をうろうろしたり、本屋で立ち読みしたりしてから三越前へ移動。

*1:噺じゃなくて台の方の高座