今日も生きてる

春風亭柳好『野ざらし』

last.fmのチャートを見て頂ければ一目瞭然なのですが、最近アッタマオカシイくらいに三代目*1春風亭柳好さんの『野ざらし』が好きで好きで毎日数回聞いても飽きません。このlast.fmは家のiTunesで聞いた分しかカウントしていませんが、携帯しているMP3プレイヤーの再生回数を足したら週15回くらい聞いてそうでどーかしてます。
(ちなみに『植田久子社中』は寄席囃子です。最近『せり』が好きです。)


町田康の『人生を救え!』(角川文庫)67-68ページで、

(前略)縁というものは不思議なもんですなあ、などと桂文枝の口調で云ったところで、相手が桂文枝を知らぬのでは面白くもなんともないので願わくば、そういう桂文枝とかに詳しい人と交際をしたいなあ、と思って夜な夜な町を歩いても、そう簡単にみつからず、結句、ひとり寂しく噺家の物真似をする日々、というのは寂しい。

という文にいたく共感する私ですが、上方の事はまだよく分からないので、私の眼前の男子がとつぜん文枝師匠の物真似をされても応えてあげる事が出来ません。
そのかわし、
柳好『野ざらし』マクラより:

「肉?」
「肉ぅ?」
「ふん」
「ハァー」
「肉ですか?」
「ハァー肉だよ」
「はっはあ肉かァ・・」
「嫌いかい?」
と眼前の男子が云って来たら、
「大好きだ!」
と力強く応えて、告白の言葉にかえさせて頂きたいと思います。


私が落ち込んでる時とか、おもむろに春風亭柳好『野ざらし』の物真似をやってくれる人と交際をしたいなあ、と思って夜な夜な町を歩いても、そう簡単にみつからず、結句、ひとり寂しく噺家の物真似、の受け答えを練習する日々というのも寂しい。


自己満足だけのために全文を書き起こしたり、脈絡もなく「柳好さん、釣り、始めたって?」とか中空に云ってみたくなるくらい好きだなあー。でもウェブ上の録音丸書き起こしってあれ、著作権的にどうなんすかね。ちょっとやりたいけどやったら怒られそう。

※三代目三遊亭金馬の『居酒屋』でも可。あ、でもまだ受け答えられるほどは準備できてない。「おまえのぁバナだな!」とか「(濁点つけられないの)よってんですもん」とかいいよね。うふふ。


初めての噺家別音源コンプリートは柳好さんにしようかな、絶対数少ないし、と思っていたら、『電車風景』『箪笥の幽霊』『藪入り』は『昭和戦前面白落語全集 【東京篇】』日本音声保存発の16枚組CDBOXにしか入っていなくって、25,200円でした。うわあー高っ・・。社会人になったら毎年自分の誕生日にちょっとずつ落語音源を大人買いしようかな・・。

*1:正確には五代目らしいのだけど、自称が三代目なので三代目と数えるのが一般的。本名:松本亀太郎の柳好さんの事です