今日も生きてる

新・落語21らくごちゃん2006お盆興行・二日目


平成18年8月14日 於:プーク人形劇場

ーお番組ー
古今亭駒次 『マカデミアの乱』
桂きん治 『東北の宿』
三遊亭天どん 『ネットぢゃテキトーに当たり触りのないよーにホメる事だけ書いといてっ!!』
古今亭錦之輔 『コンクール必勝大作戦』
瀧川鯉朝 『足立区の焼きそば』
<お仲入り>
柳家喬太郎 『いし』
柳家小ゑん 『長い夜』


やっぱり新作のみの会で、しかも連日は・・・何かにじわじわアタっていくみたいですね。でも行くの。好きな人が出てるから行・く・の!
喬太郎さん目当てで随分人が入ったようで、立ち見・二階席使用の大入り。ギリギリに行ったけど友人に席取りをお願いしてあったので、最前列。
「おまえらどうせ喬太郎兄さん目当てだろ」って誰かが言ってた。あたしに限ってはけして喬太郎さん「だけ」じゃないっすよ。


駒次さん、はじめて。前座さんで新作といえば結構な難易度だと思うけれど、達者な口調で危なげなく聞いていられて安心。先日黒門亭で聞いたさん作さんも良かったので、来年二月の新二ツ目はうれしい豊作かもね(駒次・さん作・緑太)。


天どんさんは「ネットで悪口書くな!」という芸人の悲痛な叫びを訴えるお噺。でも「今日の天どんは間違ってた」と、「今日の天どんはちょっと頭オカシかった」なら、後者の方が天どん先生的にはアリらしい。それでいいのか?


錦之輔さん、やっぱりこの人の作る新作は他の若手の方とは段違いで好きです。なんていうか、登場人物の語りだけで何とかしてなくて、ちゃんと風景が広がる。笑いのセンスも丁度しっくりきて無理に現代の話をする嫌らしさを感じない。古典改作とか江戸を舞台にした新作でないもの以外の純粋な現代新作で、SWAの人達のような「二回以上聞ける新作」を作ってくれそう、と期待出来る人ナンバーワン。


鯉朝さんはこんがり日焼けして登場。圓朝まつりとコミケと彦八まつりには毎回行っているそうで、日焼けは圓朝まつり、コミケでしてしまった模様。圓朝まつりと彦八まつりは好きで自主的に参加するが(彦八は電車代まで自分で出して行くらしい!)、コミケは毎年談之助師匠が同人誌を売るお手伝いに行くので、コミケや同人誌自体に興味があるわけではないらしい。


とくに圓朝まつりは始まってから毎年行ってて皆勤賞だそうで、来年は全生庵の敷地外でこっそり鯉昇一門の出店を出そうかしら、と企んでいるそうだ。で、この企みを仲良くしてる柳家の某さんに相談したら「怒られた」って。そらそうだ!だけどファン的にはちょっとそれ、実現して欲しいね。鯉朝人形とか売って欲しい。


今回出囃子、というか普通の音楽CDの音を流す趣向なんですが、前座さんが好きにCDを持ち込んでかけているらしい。そこで他のヒトは小粋なジャズとかかかっていたのに、喬太郎さんだけドンピシャで『いい湯だな』。似合い過ぎです。駒次さんナイス!そして喬太郎さんの着物と羽織がまた、今日に限ってかなり浴衣っぽい、丹前っぽいデザインでハマってました。ああ、あのお腹、パンパン叩いてみたい!
『いし』は不思議な余韻を残す都会のミステリー。笑いとも怪談とも言い切れない、短編小説とか『世にも奇妙な物語』のような味わい。


追記:
大本営発表の演題仕入れました。


て、天どんさぁーん・・・・。