今日も生きてる

平成18年4月6日池袋演芸場定席-池袋四月革命-


ヒトにお薦めされたものはとりあえず試しますよ、が基本方針なので行って来ました、池袋四月革命(サブタイトルつきの実験的な興行なのだ)。
といっても本当はこの日、末廣亭柳家三三真打披露の方に最初は行こうとしてた。しかし毎度毎度のスロースタ−ター、新宿ついたらもう5時でやんの。
真打披露は、めっちゃ混むらしいと聞いていたので、二階席はもうこりごりだよ、と恐れをなし、山手線池袋行きに乗り換えた。

桃月庵白酒 『転宅』
柳家紫文 (粋曲:火付け盗賊改め方の長谷川平蔵が〜)
三遊亭萬窓 『そば清』
林家たい平 『花見小僧』
ロケット団 (漫才:花粉対策実演)
林家彦いち 『ジャッキー・チェンの息子』
柳亭市馬 『らくだ』
三遊亭白鳥 『トキそば』


・萬窓さん。派手な落語もいいけれど、こういう何ともいえない和みを醸しだす安打型落語もいい。そばがとてもおいしそうだー。


・たい平さん初、彦いちさん二回目。
面白くてげらげら笑ったのだけど、ちょっと自分とは相性が悪いかも。何となく体育会系の風に胃もたれ。


・市馬さん。あー、相変わらず素敵です。裏で白鳥さんは銀座アーベントに出てからこちらに向かっていて、歌武蔵さんは休演なので、市馬さんが時間をもたせなきゃいけないとのこと。それでまくらもたっぷりやってさらに『らくだ』。市馬さんのらくだの兄貴と酔った後の屑屋は余り怖くなく、滑稽噺の要素のが高かった。


・白鳥さん。銀座でもやってきた『お魚天国』という根多を少しやってくれる。お客さんに魚の名前をお題として言ってもらって、白鳥さん『やかん』の隠居よろしく、即興でシャレのきいた由来を答えるという趣向。「ナポレオンフィッシュ」「ネオンテトラ」とかいわれて困っていた。


そして『時そば』の改作『トキそば』。あまりに激しいそばの食べっぷりに会場から拍手があがる。そして、そば屋店主のそばの打ち方がまたすごい。あれはほんと反則技なので、まだ見てない方は是非ネタバレなしで目撃した方がいいでしょう。


・今回四月革命と銘打っている所以は仲入り後の時間を、市馬・白鳥・歌武蔵がトリプル主任みたいな格好で自由に使っていいという点。もし休演があった場合も代演は頼まないので一人で一時間半あまりを受け持つ日もある。
本来なら喬太郎さんも出番がある予定だったので、市馬&喬太郎のコンビ、馬夫&豚夫が見られるかも、とちょっと期待していたけどなかったわ。


噺家さんが二人ほど、「池袋はやりやすい」とまくらで言っていたが、客のこちらとしても大変居心地がいい。今度から寄席行く時はなるべく池袋がいいな、と思った。近くで落語聞くのに慣れちゃうと、前五列以内じゃないと不完全燃焼に感じる。


・そば根多が二つもあったので、たまらなくそばが食べたくなった。どなたか、おいしいそば屋があったらおすすめ教えて下さい。


追記:違う日の池袋四月上席レポート
http://d.hatena.ne.jp/spankyi/20060408/1144504997
私も会場を後にする時、チャリで帰って行く白鳥師匠に出くわしました。コートっていうよりも、明治の人の「外套」とか、エクソシスト?みたいに、レトロなデザインの真っ黒いコートに全身すっぽり隠し、池袋の雑踏に羽ばたいていきました。雰囲気あるなー。